2025年9月25日木曜日

2025年4月/第459回月例会

 第459回月例会

2025年4月17日(木) 於:会場とZoomによるオンラインとの併催

東京大学  先端科学技術研究センター

                    教授・所長    杉山 正和 氏

「カーボンニュートラル実現における水素・アンモニア・カーボンリサイクルの役割」

(ご講演概要)カーボンニュートラルの実現には,再生可能発電だけでなく,製造から利用に至るまでCO2を排出しない再生可能燃料が必要となる.水素,アンモニア,そして大気中のCO2を原料とする合成燃料・化学品原料の我が国における需要は数千万トンと見込まれており,これらを大量かつ受容可能なコストで製造するためには,再エネ資源に恵まれた海外の適地において,太陽光・風力をエネルギー源として水電解水素を大量製造するギガワット級の大規模プラント構築が不可欠となる.このためには,再エネ電力の時間変動を前提としたプラント技術はもちろんのこと,サプライチェーン構築やルール形成における国際協調が不可欠であり,産官学が連携した取り組みが求められる.また,再エネ電力をベースに水素キャリアや合成燃料・化学品原料を製造する技術の重要性が高まっており,変動する再エネ電力に対応し,貴金属などの資源制約を受けない新技術開発が期待されている.

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