2016年9月22日木曜日

2016年9月/第363回月例会

第363回月例会
2016年9月21日 山梨大学甲府西キャンパス見学
クリーンエネルギー研究センター 教授  宮武 健治 氏
「燃料電池への応用を目指した芳香族系イオン伝導膜の開発」
(講演概要)イオン導電性高分子膜は、燃料電池や二次電池、電気分解セルなど各種エネルギーデバイスに利用されている。我々は次世代の燃料電池に貢献することを目的に、芳香族系のイオン伝導性薄膜に焦点を絞った研究を進めている。本講演では、プロトンおよびアニオン導電性と安定性を向上するために芳香族系高分子の構造やイオン官能基を検討した最近の成果を紹介する。
山梨大学工学部応用化学科 教授  奥崎 秀典 氏
「伸縮性導電性高分子の開発とソフトセンサ・アクチュエータへの応用」
(講演概要)ポリ(4-スチレンスルホン酸)をドープしたポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT:PSS)は高い電気伝導性と透明性、優れた加工性と安定性を有することから、有機エレクトロニクスにおけるキーマテリアルとして注目されている。本講演では、PEDOT:PSS-ポリグリセリン複合体からなる伸縮性高導電性電極の開発と、センサ・アクチュエータに代表されるフレキシブルデバイスへの応用について解説する。

2016年9月1日木曜日

2016年8月/第362回月例会

第362回月例会  
2016 年8月31日(水) 於 東部ビル (赤坂見附)
東北大学 多元物質科学研究所 助教  有田 稔彦 氏
「高分子表面機能化シリカフィラー」
(講演概要)フィラー表面の状態と分散性はゴムの補強において大変重要な設計要項である。筆者は表面を高分子で機能化した変性シリカをゴムの補強に用いると、現在のシリカ補強ゴムよりも強靭で、かつタイヤとしての低転がり抵抗性とウェットグリップ性能を高度に両立できるゴムを作製できることを見出した。発表では、その表面機能化シリカナノフィラーの効率的作製に不可欠な、粒子共存制御重合法を主に紹介差し上げる。