2023年12月20日水曜日

2023年12月/第444回月例会

 第444回月例会

2023年12月12日(火) 於:会場とZoomによるオンラインとの併催

名古屋工業大学 大学院工学研究科 助教    林 幹大 氏

「ビトリマーコンセプトが拓く架橋樹脂のアップデート」

(ご講演概要)熱硬化樹脂と熱可塑性樹脂の両長所が組み合わさった新規機能性架橋樹脂として、ビトリマーが注目されている。最大の特徴は架橋網目中での結合交換特性にあり、その特徴に起因してサスティナブルな機能(リサイクル性・修復性・再成形性など)が発現する。本講演では、ビトリマーの基礎物性的特徴から、結合交換コンセプトが生み出す派生技術(アップサイクル・接着・物性変換など)まで、SDGsと絡めながら紹介する。

2023年11月/第443回月例会

 第443回月例会

2023年11月8日(水) 於:会場とZoomによるオンラインとの併催

グリーンブラム&バーンスティン法律事務所 USA

米国パテントエージェント(元㈱ブリヂストン)  近藤 泰  氏
米国特許弁護士                        Ryan Chirnomas 氏

「化学分野特にゴム技術分野における米国特許権利化の対応」

(ご講演概要)化学分野、特にゴム技術分野において、いかに米国内での特許権利化を行えばいいかを、米国特許庁との対応を実例をふまえながら、基礎からわかりやすく解説させて頂きます。特に米国特許法の基本的条項である、102条の同一性と103条の自明性について、単なる法律の解釈でなく、実際の化学およびゴム技術に関連した、対応の仕方を説明させて頂きます。本講演を通じて、米国ではどのようなものが登録となり特許の権利となるかをご理解いただけましたら幸いです。

2023年10月/第442回月例会

 第442回月例会

2023年10月18日(水) 於:オンライン

岐阜大学 工学部 化学・生命工学科 物質化学コース 教授  三輪 洋平 氏

「自己修復性エラストマーとCO2応答性エラストマー」

(ご講演概要)私どもが研究している2種類の機能性エラストマーについて紹介をさせて頂きます。まず、私どもの設計したイオン性エラストマーとフッ素性エラストマーについてお話をいたします。さらに、自己修復エラストマーの設計概念に関する最近のトレンドに関しても話を致します。また、CO2応答性エラストマーでは、CO2によって物性が劇的に変化する新規エラストマーについて紹介いたします。

2023年9月/第441回月例会

 第441回月例会

2023年9月20日(水) 於:会場とZoomによるオンラインとの併催

理化学研究所 創発物性科学研究センター チームリーダー  石田 康博 氏

「エントロピー増大に逆らうゲル材料」

(ご講演概要)我々は今回、斜めに配向させた酸化グラフェンのナノシートをゲル中に埋め込んだ材料を作製した。このゲルに横方向の剪断を加えた際、左向きの剪断ではナノシートが座屈しゲルは容易に変形する一方、右向きの剪断ではナノシートは座屈せずゲルは強固に抵抗するため、左右剪断に対する弾性率には67倍もの差が生じる。その結果このゲルは、あたかも「一方向にしか通過できない扉」のように振る舞い、乱雑な振動を一方向の振動に変換する、物体を一方向に輸送する、線虫の集団を一方向に走行させるなど、エントロピー増大に逆らう機能をさまざまな場面で発揮した。


2023年8月/第440回月例会

 第440回月例会

2023年8月23日(水) 於:会場とZoomによるオンラインとの併催

スリーエムジャパン イノベーション㈱ テープ・接着剤製品部

スペシャリスト 岸﨑 治 氏

「3M の電子部品、電子デバイス向け接着・接合ソリューション ~テープ・接着剤」

(ご講演概要)IoT 化や5G の導入など、ますますConnected で高性能化が進むエレクトロニクスデバイスにおける技術的な課題に対して、3M の接着接合ソリューションをご紹介するものとなっております。「材質の多様化」「耐衝撃性の向上」「耐水・耐薬品性」「オートメーション」「サステナビリティ」の5 つのメガトレンドにそって3M のソリューションをご紹介いたします。