第403回月例会
2020年01月22日(水) 於:東部ビル(赤坂見附)
東京大学大学院農学生命科学研究科 特任准教授 新村 芳人 氏
「遺伝子の進化と嗅覚」
(講演概要) 私たちの鼻の中には、環境中のさまざまな匂い分子を受け取るためのセンサー(嗅覚受容体)がある。多くの動物にとって嗅覚は生存に必須の感覚であり、嗅覚受容体をコードする遺伝子は、全遺伝子の約5%を占める。近年の次世代シーケンサー(DNA配列自動読み取り装置)の進展により、多様な生物の全ゲノム配列(全遺伝情報)が、比較的容易に、安価に決定できるようになってきた。本講演では、さまざまな生物のゲノムを比較することにより明らかになってきたことを、嗅覚の進化を中心にお話しする。