2018年12月13日木曜日

2018年12月/第390回月例会

第390回月例会
2018年12月12日(水) 於:東部ビル(赤坂見附)
中央大学ビジネススクール・フェロー、客員研究員
(一社)日中協会 理事長  服部 健治 氏
「改革・開放から40年、「新時代」迎えた中国 ~産業構造の変化と大衆消費社会の到来」
(講演概要) 昨年秋の中国共産党第19回大会より2期目を迎えた習近平体制のもと、中国の政治、経済、社会は新たな変化を迎えようとしている。習近平はこの時代を自ら「新時代」と称し、これまでの時代と違う質的変化を歌い上げようとしている。
では「新時代」とは何のか。そのメルクマールとは何なのか。本講演ではこの「新時代」を3つの分野から解明していきたい。第一は「習近平時代」の到来。習近平は以前とは異なる中長期の国家発展イメージを提示し、中国は新段階に入ったことを強調している。第2は「産業構造の転換」。第3次産業が第2次産業を凌駕したのみならず、都市化の進展、経済のソフト化、第4次産業革命も進展し始めた。第3は「大衆消費社会」の台頭。消費者の購買力の拡大とともに消費の多様性を生み、「モノ消費」から「コト消費」に、さらに投資主導から消費主導に社会構造は移行しつつある。
「創造大国」に変貌しつつある中国に対して、日本はどう対処していけばいいのか。世界は中国から学ぼうとする姿勢は弱いが、Vitality、Speed、Flexibility、Woman、Strategyなど日本に欠如している事柄は、率直に中国から学ぶべきだと考える。中国の直面する課題とともに学ぶべき事項も教示したい。