第387回月例会
2018年9月11日(火) 於:東部ビル(赤坂見附)
エスペック㈱ 上席顧問
名古屋大学 未来社会創造機構 客員教授 佐藤 登 氏
「自動車の電動化と車載用リチウム電池の産業競争力」
(講演概要) 2018年から強化された米国ZEV規制、中国で19年に発効するNEV規制、そして欧州で21年に発効するCO2排出規制が絡み合い、自動車業界と電池業界にはビジネスモデルとその戦略の重要性が大きくのしかかっている。日系自動車業界は先頭集団を走っているものの、今後はドイツ勢の躍進が予想される。中国政府は自動車強国をめざし大胆なEVシフトを展開しつつあるが、20年の補助金政策廃止が実行されれば影響は甚大である。日系電池業界の勢いが低下している一方、韓国のトップ3に見られる大規模投資とコスト低減が効果を発揮し存在感を高めている。さらに、日韓勢に割って入ってきた中国CATLのビジネスモデルは侮れない。今後の各社の生き残り競争をかけた事業競争が始まっている。